婦人科疾患について 【Gynecology】

 

婦人科疾患

 

婦人科疾患とは女性に起こる特有の病状や症状を治療する診療科目です。月経に関連する症状や病状、生殖器官に関連する病状、妊娠に関連する病状や症状、乳腺に関連する病状など女性特有の器官に現れる病変が婦人科疾患に含まれます。

WHO(世界保健機関)によって婦人科疾患への鍼灸治療の有効性が認められている病状や症状は生理痛月経不順、帯下、不妊症、乳腺炎、更年期障害血の道症冷え性などが有効性の認めらている適応症となっております。女性に起こる特有な症状の改善や疼痛(痛み)の緩和などが見られ、鍼灸治療の有効性が期待できるその他の婦人科疾患の病状や症状は、月経前症候群(PMS)月経困難症、子宮内膜症、ホットフラッシュつわり(妊娠悪阻)逆子産後うつ病偏頭痛ホルモンバランスの乱れなどから生じる症状全般不定愁訴などの症状についても鍼灸治療の適応症となります。

 

世界保健機関(WHO)とは

 

世界保健機関(WHO)とは1948年4月7日に、基本的人権としての人々の健康水準を維持する為に設立された国連の専門機関(World Health Organization)です。世界保健機構(WHO)が定義する健康というものの概念は、"Health is a complete physical, mental and social well-being, not merely the abscence of disease or infirmity." と述べ、「健康は身体的にも精神的にも社会的にも完全に良好な状態をいい、単に病気がないとか病弱でないという事ではない」と表現しています。この健康の概念には心身の健康に加えて社会的健康という概念が加味されており、現代社会を取り巻く複雑な環境(家庭や職場、学校、コミュニティー等)における人間社会の生活概念が盛り込まれている事にも特徴があると言えます。

このように世界保健機関は人間と人間社会への健康に対する基本的人権を含めた思想的概念の構築から、病気の分類などの国際基準の設定、感染症対策、災害時の緊急対策、都市部の健康と生活の質(QOL)の向上推進のための活動などを世界基準(ワールドスタンダード)でマネジメントしている機関です。2006年時点では193の国と地域がこの世界保健機構に加盟しています。

 

World Health Organization [外部公式サイト・英語]

World Health Organization, Kobe Center, Japan. [外部公式サイト・日本語]

 

婦人科疾患Q&A
 
Q.婦人科とはどのような医療を行うところですか?
A.婦人科とは子宮や卵巣など女性の生殖器系や乳腺などの器官に生じる病変を専門に取り扱う診療科となっています。また女性に毎月起こる月経に関する症状(生理不順生理痛月経困難症月経前症候群など)や閉経が近くなる年齢になると月経や体調に変化が現れる更年期障害などについても婦人科の専門領域となります。妊娠から出産までを扱う場合には産科の専門となり、婦人科と産科の両方を扱っている場合には多くが産婦人科となっています。最近では婦人科の場合にはウィメンズクリニックやレディースクリニックという名称を用いる医院も目立つようになり、産婦人科の場合にはマタニティクリニックという名称が用いるところも増えてきています。
 
Q.婦人科とはどのような病気を専門に診る病院ですか?
A.婦人科においては子宮内膜症や子宮筋腫、子宮内にできたポリープ、子宮頸癌子宮体癌などの子宮に起因する病状、卵巣のう腫や卵巣癌など卵巣や卵管に起因する病状、カンジタ膣炎やトリコモナス膣炎、クラミジア感染や淋菌感染、梅毒などの性感染症に属する病状、生理不順生理痛月経前症候群などの月経に関連する病状、更年期障害更年期症状などの閉経期前後に関連する病状などを診察する病院です。
 
Q.婦人科と鍼灸院ではどのように治療内容が異なりますが?
A.まず女性に発症する特有の病状や症状の検査を行うところが病院です。月経異常不正出血更年期などの症状が現れている場合には子宮内膜症や子宮癌、性感染症などの重篤な疾患が隠れていないかを検査する場所になります。生理痛月経前症候群、軽度の生理不順などの場合には検査結果に特に婦人科系の疾患との関連性が無いという場合も多くなりますので、この場合に婦人科では投薬を中心とした治療になり、鍼灸では経穴(いわゆるツボ)を使った全身治療によって体調を整えて現在の症状を取り除いて行く治療になります。更年期障害の場合においても重篤な疾患が確認できた場合以外は投薬による対症療法やホルモン補充療法が中心となり、鍼灸においては薬物を使わずに体調を整える全身治療によってひとつずつ症状を取り除いて行く治療を行います。鍼灸治療の場合においては更年期症状うつ症状生理痛頭痛などのように異なる複数の症状が同時にあったとしてもすべて同時進行で治療を行っていくことが出来ます。また薬物に依存しないため副作用症状を心配することなく治療を続けて頂くことができます。女性に生じる特有の症状があるという場合に、婦人科はまず検査を行う場所であり、その結果によって鍼灸院は治療を行う場所になります。
 
Q.鍼灸院ではどのような婦人科疾患への治療が得意となりますか?
A.当院では生理痛(月経困難症)月経前症候群(PMS)生理不順不正出血更年期障害血の道症、子宮内膜症や子宮筋腫などの病状を治療しているほか、不定愁訴ホットフラッシュ(のぼせ)頭痛、便秘、めまい、貧血、冷え性、膀胱炎など女性に多く現れる症状の治療を中心に行っております。また不妊症つわり(妊娠悪阻)逆子など女性の妊娠に関連する病状や症状についても積極的な病状改善に取り組んでおります。そのほか子宮筋腫や子宮癌などによる開腹手術後の症状(排泄障害等)手術後の体調変化(癒着による疼痛等)についても治療を行ってきております。

Q.鍼灸治療の免許とは正規の治療専門家の免許なのですか?
A.日本国内で鍼灸治療を行えるのは医師免許か鍼灸師免許を取得した者だけが行える治療行為で、誰でも行って良いという業務ではありません。文部科学省が定める学業を修了し、厚生労働省が定める法律を満たさなければ国家資格を取得することはできませんので、政府が定める基準の下に東洋医学と現代の基礎医学(解剖学、生理学、病理学など)を学んだ治療の専門家です。また税法上においても鍼灸治療に支払った治療費は医療費控除に含めて申請を行うことができます。海外においては修士課程を修了しなければ免許の受験資格が与えられない場所もあり、鍼灸治療が慢性疾患への補完医療、緩和医療としての大きな役割を担うようになってきたため鍼灸師の地位も高く評価されるようになってきました。現在は日本においても北米を中心とした海外においても政府機関がマネジメントを行う鍼灸免許が設置されている国々ではしっかりとトレーニングを積んだ医療の専門家です。
 
Q.鍼治療は痛いし、感染症に罹ったりしないのか心配です?
A.鍼治療に使われる鍼は一般的な針とは異なり医療器具として取り扱われているものです。治療用に工夫された非常に細いステンレス製の器具ですので一般的に想像するような強い痛みはほとんどありません。子供さんの場合にはお子さんの性格にもよりますが、10歳以下の子供さんでも静かに治療をお受けになる場合があるほどですので決して怖い、痛いという治療ではありませんのでご安心ください。また当院では完全滅菌消毒された使い捨ての鍼を使用し、衛生管理にも十分に配慮した治療を行っておりますので感染症などに罹る心配もありません。当院の治療は安心して受診頂けます。
  
Q.更年期障害は鍼灸治療で改善されるのでしょうか?
A.はい、更年期障害は鍼灸治療で改善が見られるケースが多く、特に重篤な婦人科疾患の関与が無い場合には鍼灸治療はもっとも適した治療手段となり得ます。更年期障害の場合には頭痛肩こりめまい耳鳴りホットフラッシュ(のぼせ)冷え性、動悸や胸痛、食欲不振、睡眠障害、眠気、倦怠感や疲労感、鬱症状自律神経症状、体の痛みや痺れなど非常に幅広い症状が交互に現れる特徴があるため婦人科に限らず複数の異なる診療科を転々と受診される傾向が非常に多く見られます。これらの複合する病状は5分、10分の診察では解決できないケースがほとんどとなりますのですので、しっかりと時間をかけて総合的に判断し、丁寧に治療を行ってくれる鍼灸治療は非常に効果的です。当院では更年期障害更年期様の症状を多く治療してきており、多くの方々にその治療効果を時間して頂いております。
   
Q.生理痛や月経前症候群(PMS)は鍼灸治療で良くなりますか?
A.はい、生理痛月経前症候群(PMS)は鍼灸治療で緩和されるケースは非常に多いと言えます。症状が比較的重い生理痛の場合には他の婦人科疾患との関連性が無いかを検査しておくことは大切ですが、子宮内膜症のような疾患と関連のある生理痛であっても鍼灸治療によって痛みとその他の関連症状の治療は行えます。また生理痛や排卵痛などで
一応婦人科での検査を受けたけれども何も病気は見つからなかったという場合には特に鍼灸治療は賢い選択肢となるでしょう。月経前症候群(PMS)の場合にはその症状自体が体に何らかの変化が生じているひとつの症候群となり、基本的に他の婦人科疾患との因果関係とは分けて考えるのが通常ですので、月経前症候群(PMS)月経前緊張症は直接鍼灸治療が適応する症状となります。特に以前はあまり感じなかった症状を最近になって感じるようになったという場合には鍼灸治療で早めの対処を行っておくことが予防となるでしょう。
  
Q.不妊症で鍼灸治療を選択するメリットはなんですか?
A.不妊鍼灸治療の場合には基本的に完全な自然妊娠を目的とする治療と、最初から体外受精(IVF)などを計画している場合には出来る限り体調を整えて高度先進医療への成功率を高めることを目的とする治療を行っていく事になります。当院に不妊治療をお受けに来られる方々は様々で、近い将来体外受精を計画している為にその時に備えて鍼灸治療で準備をしたいという方、以前体外受精が成功しなかったため今度は不妊鍼灸治療を加えてもう一度チャレンジしたいという方、高度先進医療などを受けるかどうかはまだ未定だけれどもできれば今は鍼灸治療で自然妊娠をしたいとお考えになられる方、今まで不妊外来で排卵誘発剤など用いて治療を受けていたけれども今度は逆にそれによって体調が悪くなってしまった方、1人目のお子さんをご出産になられているけれども2人目をなかなか妊娠できないという方などケースは個々に異なります。最終的に高度先進医療を目的としている場合も、そうでない場合も鍼灸治療で体調を整えることは妊娠の可能性を高めることに繋がると言えるでしょう。またホルモン療法などの治療によって体調に変化が生じてしまうという場合もありますが、鍼灸治療は副作用が無い安心な治療法であるという事が大きなメリットとなります。
    
Q.逆子で鍼灸治療を選択するメリットはなんですか?
A.逆子の鍼灸治療は昔から存在しておりますので上手に治療を行うことができれば骨盤位が正常な位置に戻る確率が残っています。妊娠中の治療手段は常に副作用に最大限の注意を必要とする隣り合わせの状態ですので、重篤な副作用の無い鍼灸治療は妊婦さんにとって利点が多い治療法となります。検診で逆子と診断をされた場合に逆子鍼灸治療によって正常な位置に納まり、帝王切開をせずに自然分娩で出産が行えた場合には鍼灸治療の価値は非常に高く、母体にとっても、ご家族にとっても、きっと赤ちゃんにとってもこれ以上の喜びは無いでしょう。
 
Q.つわり(妊娠悪阻)で鍼灸治療を選択するメリットはなんですか?
A.逆子の治療と同様に妊娠中のつわりなどの症状についても様々な治療方法には制限が出てきてしまい、特に妊娠初期には注意が必要となります。鍼灸治療の場合においても治療の内容にある程度の制限が生じる場合がありますが、つわりなどの妊娠中の症状について薬物のような副作用の心配が無く対処する事ができます。妊娠中だからすべて我慢するしかないと思っていらっしゃった方々にとって鍼灸治療は大きなサポートとなる場合が多くなります。
 
Q.冷え性で鍼灸治療を選択するメリットはなんですか?
A.冷え性は病名ではなく自覚的、あるいは他覚的なひとつの症状となりますので、手や足に冷感を生じる他の病気が存在しない場合には病院では治療を行うことはありません。しかし多くの方が日常生活で四肢の冷えを訴えるケースは非常に多く見られます。東洋医学を専門に行う鍼灸院では昔から冷えは万病のもとと考え、単純な冷え性と言えども冷感や現代医学でいる血行不良を放置しておくと様々な病気に発展し、未病を治しておくという事が大切だと考えています。実際に様々な病気はある日突然発症してしまうという病気は少なく、日々の生活の中で徐々にそのような病変を創り出していくという場合がほとんどとなります。東洋医学の中心となる鍼灸治療では冷え性のような病院では対応してくれない症状についても治療手段が存在し、また単なる冷え性であってもしっかりと治療しておくことで大きく体調を崩すような病気にならないように予防しておくということが出来る点にその大きなメリットがあります。
 
Q.その他の婦人科的な病気や症状で鍼灸治療が効果的なものはありますか?
A.東洋医学ではその他に対応できる婦人科疾患や症状があります。更年期障害と関連する頭痛ホットフラッシュ(のぼせ)、動悸、ザワザワ感、発汗異常、その他複数の症状が変わって現れる不定愁訴ホルモンバランスの乱れ自律神経の乱れなどから生じる不調全般に対応しております。また五十肩(四十肩)線維筋痛症、慢性関節リウマチなどの体に痛みを生じる病状で、特に女性に多く発症しやすい病状への疼痛治療と全体治療を合わせて行っております。そのほか妊娠中に生じる頭痛頚部痛、背部痛、腰痛などの痛みの治療、胃痛や食欲不振、便秘などの消化器症状の治療、めまい耳鳴り、倦怠感、抑うつ感などの精神的ストレスと関連する症状の治療に当院の鍼灸治療は効果的があります。産後に生じる様々な体調の変化や産後うつなどの精神的症状についても当院ではしっかりとサポートさせて頂いております。
 
Q.婦人科疾患以外の症状にも鍼灸治療は対応できるのですか?
A.はい、婦人科疾患に限らず、骨格筋系や疼痛を専門とする整形外科疾患や内臓臓器を専門とする内科疾患、神経を専門とする神経科疾患、耳や鼻、喉の病変を専門とする耳鼻科疾患、精神的病変を専門とする精神科疾患心療内科疾患などの各病状や症状などに対応し治療を行っております。東洋医学においては複数の診療科に跨る症状についても総合して治療を行う事ができる特徴があるほか、西洋医学(病院)でもうこれ以上治療の方法が無いと言われてしまった場合などにおいても当院では治療を行える病状が多くあります。様々な病院や診療科を転々としたけれども症状があまり改善されて来ないというケースについても当院では数多く対応しております。
 

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